折れたロッドの修理
釣りをされている皆さん、愛用のロッドが折れて、泣く泣く買い替えたことはありませんか?
実はロッドの折れの修理は意外と簡単にできるんです。
今回は、ルアーが根掛かりしたときに、竿先のガイドに糸が絡まったまま引っ張ったので、写真のように、さお先がバラバラに折れました。しかも途中の部分がなくなっていました。
普通の人ならこれが直せるとは、微塵も思わないことでしょう。
以前、竿先を折って、2ピースの竿先だけを購入したら、ロッドが、1万ちょっとだったのに、竿先は7000円しました、部品として購入すると、定価で買わなくてはならないためです。
ではどうやって修理するか、解説いたします。
まずは、使わなくなった竿や、折れたロッドを、日ごろから修理部品として取っておかなくてはいけません。
手持ちの修理用部品を見てみると、渓流用のカーボンロッドの竿先が、私を使ってくださいと言わんばかりに、ちょうどいい長さと太さで、袋に入っていました。
これは、渓流用のパックロッドの先で、かなり堅めのカーボンだったので、ちょうどよいかと思われます。
修理するロッドはルアー用の8.6フィートのもので、ロッドのタイプとしては、全然違うのですが、さおは、太いところからだんだん細くなっていくので、修理用としてのロッドを一本持っていれば、大体折れたところに合う太さの部分があります。
一番上が、今回使用する、私を使ってと言ってきた、見るからにちょうどいい太さと長さの竿先。
真ん中が折れたロッド。
下が、つなぎに使うために切った別のロッド、切って塗装を落とした茶色の部分を使用。
これはグラスの1000円くらいの安物ですが、つなぎに使うものはグラスでもカーボンでも何でも構いません。
つなぎに使う部分は、内径が修理部分とあっていなければいけませんが、外からでは内径はわからないため、勘で少し余分に長めに切ります。(やすりで塗装を落とした、茶色の部分です)最終的には、この竿先だと4.5㎝の長さがあればいいと思います。(太い部分はもっと長く必要)
真ん中左と、一番上を下の茶色の部分をかぶせて補修します。
ここからはちょっと時間がかかりますが、このつなぎに使うロッドの切れ端に、修理するロッドが、真ん中できっちりとハマるように、やすりで削ったり、細いドリルの先や、細い丸ヤスリで、内径を広げたりして、何とか理想に近づくよう削ります、が、なかなか思うようにはいかないので、ある程度にしておきます。
大体合うようになったら、エポキシボンドを、補修するさおの内部などにきっちり詰め、取り付けます、あ、その前に、今回は、ガイドを折れた竿から外して、PEラインなどで巻いて取り付けておきます、竿先のトップガイドは、ライターであぶると取れます。
ボンドはPEラインをまいたガイドの部分にもつけます。
エポキシボンドは、5分硬化型などありますが、中にボンドをつけてから、補修部分にPEラインを巻いたりする場合もあり、90分硬化型やそれ以上遅いものがいいと思います。
あとは乾いてからロッドと同じ色を塗って仕上げれば、よく見ないと修理したかわからないほどです。
今回は竿先だったので、ガイドがなく、竿先を、つなぎの下から通すことができたので、理想に近い形で修理できましたが、ロッドの中央や根本が折れた場合は、ガイドを全部外して、下から通すのは、めんどいので、そういう場合には、つなぎの上部分一か所にカッターで切れ目を入れ、無理やり突っ込んで、後で、PEラインなどをまくことになります。
強度は大丈夫なの、と思われるかもしれませんが、今まで何十回もこの方法で修理していますが、補修ヶ所や、付近が折れたことは一回もありませんし、ロッドの感覚も全く変わりません。
(竿の内側に芯を入れる方法では、見栄えはよくなりますが、強度的にすぐに折れます。)
ただ一つの欠点は、私の古いロッドは、4か所も補修箇所があり、非常に長持ちするため、新しい竿が買えなくなることです。
これはこれで悲しーい。